外に看板なし！？境港の本当の穴場「みんなの社員食堂」

創業36年の老舗「仕出し弁当 しらはま」が手がける「みんなの社員食堂」は、今年新しくなった境港港湾合同庁舎2階にある、外部の人も利用もできる食堂。コンセプトは「毎日通える、からだにやさしい定食」。派手さより“続けられるごはん”を大切にしているそうです。

1階玄関には看板がなく、階段を上がっても「ほんとうにここに？」と思うほど。隠れ家感があり、少し不安になりつつワクワクも高まります。お腹を空かせて進む時間すら楽しいです。

日替わり定食は、多品目と発酵食品を意識した手作り中心の構成。このボリュームで780円という良心価格。揚げたてサクサクの味噌カツはもちろん、副菜のぬか漬けや塩麹マリネまで優しさがしみます。

さらに、ギャップを感じるのがカフェメニュー。企画力の源を尋ねると「食を愛してやまない熟練チームがいるから」。どうせやるなら徹底的に──そんな思いから生まれた季節スイーツはどれも魅力的。

深秋イモ栗パルフェ（950円）は、異なる甘さと食感が折り重なる贅沢な一品。窓から境大橋を眺めながらいただく時間は格別です。

マロンプリン(550円）は「ちょいもっちり」食感。丁寧に練り込んだマロンペーストが栗の風味を引き立て、食べ進めるほど幸せに。

季節で豆が替わるコーヒー。今回は京都ロースターのスペシャルティ。香り豊かで食後にもぴったり。人気のあんバターサンドは、塩みの効いたバターとあんこの甘さが絶妙で、特注パンの香ばしさも際立ちます。

ここは「ギャップを楽しむお店」。立地の意外性、見た目のボリューム感に反した健康的な定食、そして突き抜けたスイーツ。どれも熟練チームだからこそ生み出せる世界です。金曜はスパイスカレーの日。ぜひ一度体験してみてください。

（料金は２０２５年１１月取材時のものです)

あひる捜査官

BRSC代表 境港市在住のクリエイター。書いたり、描いたり、デザインしたりしています。白ネギの農家のお手伝いもしており、白ネギアンバサダー就任を密かに夢見ている。